2026年10月16日時点で、Cardanoの今期の国庫引き出し枠は残り約4,260万ADAとなっています。国庫残高は約13億7,800万ADAですが、今期の上限5億ADAに対し、すでに約4億5,740万ADAの引き出しが執行されました。未承認の戦略的銅備蓄案は2,200万ADAを申請しており、上限が変わらないまま全額承認・執行されれば、残り枠の半分超を占め、利用可能額は約2,060万ADAに減る計算です。
今期の執行額は4億5,740万ADA
現在の純変動上限(NCL)は、第613〜713エポックに適用されます。期間は2026年2月13日に始まり、2027年7月3日ごろに終了する見込みです。上限の計算対象は、この期間に国庫から実際に引き出された総額です。国庫への収入や資金の返還を差し引いた純額ではありません。
10月16日時点で、第613エポック以降に承認・執行された国庫引き出しは30件、合計457,395,629 ADAです。上限の5億ADAから差し引くと、残りは42,604,371 ADAとなります。未承認の申請や草案段階の案件、正式に執行されていない案件は、使用済み枠に含まれません。実際に執行され、国庫から資金が引き落とされた時点で、利用可能枠が減ります。
| 今期の引き出し枠 | ADA |
|---|---|
| 承認された上限 | 500,000,000 |
| 執行済みの引き出し | 457,395,629 |
| 残りの引き出し可能額 | 42,604,371 |
国庫残高と引き出し可能枠は別の指標です。確認可能な第661エポック時点の国庫残高は約13億7,800万ADAで、第650エポック時点の約13億3,700万ADAから約4,090万ADA増えています。ただし、残高の増加によって今期の上限が変わるわけではありません。新たな収入や寄付、手数料収入、未使用資金の返還は国庫資産を増やしますが、今期の枠に計上済みの引き出し額を相殺しません。
2,200万ADAの銅備蓄案は未承認
Cardanoの戦略的銅備蓄案は第661エポックに提出され、国庫から2,200万ADAを引き出すよう求めています。10月16日時点で提案は承認・執行されておらず、現在の枠はまだ消費していません。他の新規引き出しに先立って全額が承認され、上限が維持された場合、残り枠は約4,260万ADAから約2,060万ADAに縮小します。
申請額は現在の残り枠の半分を超える規模です。提案では、実現した銅の販売益の純額と未使用資金を36カ月以内に返還する計画ですが、当初投入したADAの元本全額が返還される保証はありません。また、将来資金が国庫に戻ったとしても、増えるのは国庫資産であり、引き出し総額で管理される今期の枠が再び開くわけではありません。DRepが提案を評価する際には、2,200万ADA全額を引き出した場合に、その後の申請余地がどう変わるかも考慮する必要があります。
OpenZeppelinが提出した11,787,063 ADAのスタック関連申請は、承認されないまま第661エポックに期限切れとなりました。資金は配分されておらず、今期の枠も消費していません。四半期ごとに実施する12カ月間の計画も、執行段階には進みませんでした。
NCLの設定にはガバナンス投票が必要
今期の5億ADAの上限は、7月2日に提出されたInfoActionに記録されています。この措置は第647エポックの最終投票集計で、ステーク量に応じた投票権ベースでDRepの62.35%から支持されました。DRep(委任代表)は、ADA保有者から委任された投票権を行使します。
Cardano憲法では、NCLの設定に有効投票ステークの50%超の支持を求めるとともに、適用される上限を超える引き出しを禁じています。憲法委員会はガバナンス措置が憲章に沿っているかを審査します。一方、個別の国庫引き出しには、それぞれ別途承認が必要です。InfoActionは上限に関する合意を記録するもので、資金を直接配分したり、プロトコルのパラメーターを自動的に変更したりするものではありません。
10月16日時点で確認されたInfoActionの記録では、5億ADAが最新のNCLです。Cardano Foundationが8月5日に開いた会議の議事録でも、この上限が確認されています。
既存の配分資金は当初の計画に沿って執行可能
直近で執行された引き出しは、第650エポックに承認された1億2,000万ADAです。Intersectが管理するAlphaGrowthのCardano PRIMEプロジェクト向けで、執行済み総額457,395,629 ADAに含まれています。プロジェクトの期間は12カ月で、資金は段階的に配分されます。計画には第4カ月に第3段階の進捗を確認することや、未使用・未獲得・未解放の資金について返還を求める条件が盛り込まれています。国庫からの引き出しと、その後プロジェクトに資金を支払うことは別の段階です。
Intersectは10月9日の更新で、MLabsとのPlutarchおよびPlyの保守契約に同週、資金を付けたと説明しました。契約期間は12カ月で、4つの四半期サイクルに分けて進める計画です。また、10月2日の更新では、すでに引き出された予算を進行中の契約に充て、翌月以降の作業を継続できるとしています。このため、プロジェクトへの今後の支払いには既存の配分資金が使われ、新たな国庫引き出しを伴わない場合があります。
現在の枠に影響するのは、新たな国庫引き出しが実行されるかどうかです。プロジェクト側に資金や未完了の作業が残っているかどうかではありません。DRepは残り枠の中で優先順位を付け、申請額を縮小するか、申請を延期できます。ガバナンスを通じて新たなNCLを設定し、今後の引き出し上限を定めることも可能です。