『GTA 6』の流出に関わるとされるアカウント「CyberLeek」が、1カ月余りの沈黙を破って再び投稿し、Solana上の同名ミームコイン「CYBERLEEK」の時価総額が3,000万ドルに達した場合、ゲームの完全版を公開すると主張した。10月11日時点の時価総額は約500万ドルで、目標には届いていない。ゲームを巡る話題が小型暗号資産の売買に波及しているものの、値動きが続くかは不透明だ。
CyberLeekが約25分の新映像を公開
今週初め、CyberLeekは『GTA 6』の新たなゲーム映像を約25分公開した。これまで未公開だった、主人公のJasonとみられる人物が登場する場面や、8月に流出した映像と関連するように見えるシーンが含まれている。一部はゲームのデバッグモードを使ったものとされるが、映像が実際に動作する完全版から取得されたと確認できる独立した情報はない。
10月10日、CyberLeekは自身のウェブサイトに声明を掲載し、CYBERLEEKの時価総額が3,000万ドルに達すれば、ストーリーモード全編とエンドクレジットを含む完全版を公開するとした。また、Rockstar Gamesと親会社のTake-Two InteractiveがPlayStation 5およびXbox Series X/S向けのパッケージ版を発売し、公開で謝罪すれば、公開を取りやめることができるとも主張した。これらは現時点でアカウント側の説明にとどまり、RockstarとTake-Twoは条件を認めておらず、公開のコメントも出していない。
CYBERLEEKは24時間で約242%上昇
10月11日時点で、CYBERLEEKは0.007ドル前後で取引され、時価総額は約500万ドルだった。過去24時間では約242%、過去1週間では約574%上昇した。『GTA 6』の流出を巡る話題が再燃するなかで買いが集まった格好だが、時価総額3,000万ドルの目標まではなお約6倍の開きがある。
過去24時間の価格は0.002035~0.01185ドルで推移し、取引高は時価総額を上回った。売買が活発だったことは示すものの、買いと売りのどちらが主導したかや、上昇が続くかを判断する材料にはならない。話題が落ち着いたり、保有者が利益を確定したりすれば、価格が急変する可能性もある。Rugcheck.xyzが指摘するトークンコントラクト上のリスクも注視されるが、安全性を判断できる詳細な検証結果は示されていない。
8月には約25万ドル相当のトークン引き出し
CyberLeekとトークンを巡る疑問は、今回の声明で始まったものではない。8月下旬、同アカウントは約25万ドル相当のミームコインを引き出し、その後、トークン価格は大きく下落した。CyberLeekがしばらく沈黙したこともあり、トークンの用途や運営者の正体、アカウントの行動が保有者の利益と一致しているのかを疑問視する声が出ている。
CyberLeekは一連の行動を、ゲーム業界における消費者の扱いへの異議申し立てと説明してきた。一方、批判的な立場からは、トークン価格の上昇とその主張が本当に結びついているのかが問われている。完全版の公開予告が買いを促すとしても、公開条件はアカウントが一方的に提示したものだ。声明だけでは、実際に完全版を保有しているかどうかも確認できない。
RockstarとTake-Twoの調査結果は未公表
CyberLeekの背後にいる個人または団体は特定されていない。8月にはRockstarとTake-Twoが、流出したゲーム映像に関連するユーザー情報を得るため、DiscordとMicrosoftに召喚状を申請した。調査結果について、これまでに公表された情報はない。CyberLeekが動作する『GTA 6』を保有しているという見方も、独立した裏付けを得ていない。
CYBERLEEKの短期的な売買材料はゲーム流出の動向に強く結びついているが、トークンとゲームの間に確認された価値上の関係はない。直近の上昇やアカウントが掲げた時価総額の目標、過去のトークン引き出しのいずれも、3,000万ドル到達を裏付けるものではない。確認できるのは、10月11日時点の時価総額が約500万ドルで、価格変動の幅が大きく、完全版を公開するという説明も未検証だという点だ。