2026年10月9日時点で、中央集権型取引所が保有するイーサリアム(ETH)の準備高が数年来の低水準に落ち込んだ。CryptoQuantのデータでは、全取引所のETH準備高の30日単純移動平均は14,742,387.9 ETH。ETH価格が直近1週間で7%超下落するなか、取引所で確認できる残高も減少している。ただし、準備高の変化だけで価格の方向性を判断することはできない。
全取引所の準備高、2025年7月から30.21%減
CryptoQuantによると、全取引所のETH準備高の30日平均は2025年7月18日時点で21,124,548.6 ETHだった。2026年10月9日までに6,382,160.7 ETH減少し、減少率は30.21%。約1,474万ETHまで縮小した。
取引所準備高は、各プラットフォームが保有するETH残高を示す。残高の減少には、ユーザーがETHを引き出して自己管理型ウォレットに移す動きのほか、プラットフォーム間の資金移動なども影響し得る。取引所で売買可能な供給量をみる指標の一つではあるが、準備高の低下がそのまま需要の増加を意味するわけではない。
Binanceの準備高、8月初めから約25.6万ETH減
全取引所の準備高減少には、Binanceの残高縮小も影響している。データによると、記事公開時点のBinanceにおけるETH準備高の30日平均は3,574,345.43 ETH。2026年8月1日の3,830,533.22 ETHから256,187.79 ETH減り、減少率は6.69%となった。
日次取引量と登録ユーザー数が大きいBinanceは、全取引所の準備高統計にも相応の影響を与える。ただし、流出したETHがすべて長期保有や自己管理型ウォレットへの移動だったことを示すデータはなく、保有者の属性も特定できない。
ETHAに4カ月で約24.68億ドルの純流入
取引所準備高が減少する一方、イーサリアム関連商品には機関投資家の資金が流入した。SoSoValueによると、BlackRockのiShares Ethereum Trust ETF(ETHA)は過去4カ月で約24.68億ドルの純資金流入を記録し、同期間のETH資金蓄積を支える要因の一つとなった。
ETH価格は、10月9日までの1週間では7%超下落したものの、機関投資家の需要がここ数カ月で回復するなか、数カ月前と比べると約14%高い水準にある。記事公開時点の価格は約2,490.91ドルだった。直近1週間の下落と数カ月単位の上昇は異なる期間の動きであり、分けて捉える必要がある。
取引所準備高の減少、ETHAへの資金流入、足元の価格下落は、それぞれ異なる市場動向を示している。今後は準備高の減少が続くか、ETFへの資金流入が継続するかに加え、価格がこうした需給の変化をどう反映するかが注目点となる。