2026年10月14日時点で、Russell 3000指数に含まれる小型・中型株の配当利回り上位10銘柄は、エネルギーと金融関連の企業が中心となった。配当利回りは10.12~19.56%。内訳はエネルギー3社、金融関連銘柄7社で、一部では配当利回りがフリーキャッシュフロー利回りを上回っている。高利回りだけでは、配当の持続性を判断できない状況も示された。
高配当銘柄の上位をエネルギー・金融が占める
エネルギー関連では、DHT Holdingsが1位、International Seawaysが5位、FLEX LNGが10位となった。金融関連の銘柄には、Dynex Capital、Invesco Mortgage Capital、Blackstone Mortgage Trust、TPG RE Finance Trust、Adamas Trust、Ellington Financial、Rithm Capitalが含まれる。PagSeguro Digitalは9位だった。
このスクリーニングでは、配当利回りの高い銘柄を「配当の番犬(Dividend Dogs)」として扱っている。配当利回りは企業の配当額だけでなく株価にも左右され、株価が下落すれば利回りが上昇することがある。そのため、高い利回りは株価の低下を反映している可能性もあり、配当の支払能力やキャッシュフローと合わせて確認する必要がある。
目標株価を基にした収益見積もりには差
アナリストの今後1年間の目標株価中央値と予想年間配当を使い、1銘柄当たり1,000ドルを投資した場合の収益を、取引手数料控除後で試算した。Blackstone Mortgage Trustの予想純利益は812.31ドルで、9人のアナリストによる目標株価を基にしている。Adamas Trustは750ドルで、7人のアナリストの目標株価を参照した。Industrial Logistics Propertiesは680.96ドルで、4人のアナリストの目標株価を使っている。
その他の銘柄では、Rithm Capitalの予想純利益が666.65ドル、LCI Industriesが645.58ドル、Polarisが457.96ドル、Clearway Energyが455.72ドル、Dynex Capitalが451.25ドル、Global Net Leaseが420.85ドル、TPGが412.55ドルとなった。銘柄によって試算に用いたアナリスト数は異なり、TPGについては利用可能なベータ値がなかった。
10銘柄にそれぞれ1,000ドルを投資する前提では、配当と株価上昇を合わせた予想純利益は約57.54%。試算上の平均変動リスクは市場全体を13%上回った。ただし、これらは目標株価と配当を基にした計算であり、実際のリターンを示すものではない。
フリーキャッシュフロー利回りが示す配当の違い
評価対象のうち13銘柄では、フリーキャッシュフロー利回りが配当利回りを下回っていた。この指標に基づけば、配当支出が対応するフリーキャッシュフローの水準を上回っていることになる。該当銘柄は、DHT Holdings、Dynex Capital、International Seaways、Rithm Capital、PagSeguro Digital、FLEX LNG、TFS Financial、Alexander's、TPG Inc、Portland General Electric、Lincoln National、Stag Industrial、Spire。
分析では、配当利回りがフリーキャッシュフロー利回りを上回る企業を、より安全な銘柄を選ぶスクリーニングから除外した。この比較は、企業のキャッシュフローと配当の関係を見る一つの指標であり、それだけで減配の有無を判断できるものではない。今回の資料には、これらの企業における具体的な配当政策の変更は示されていない。
1ドルの年間配当に必要な株価にも開き
別の指標では、株価を年間配当で割り、年間配当1ドルを得るために必要な株価を比較した。このグループでは、DHT Holdingsが5.11ドルで最も低く、UGI Corpが24.81ドルで最も高かった。分析では、10月14日時点の配当利回り上位10銘柄について、設定した株価と配当の比較方法ではすべて「理想的」な水準にあるとした。1,000ドルの投資に対応する年間配当が、1株当たり株価を上回ったためだ。
配当利回りとアナリストの目標株価を組み合わせ、上位10銘柄のうち株価が低い5銘柄と、10銘柄全体も比較した。低価格銘柄は、TPG RE Finance Trust、Adamas Trust、Rithm Capital、Blackstone Mortgage Trust、PagSeguro Digitalで、株価は5.64~10.83ドルだった。
今後1年間の目標株価を基にすると、5銘柄のポートフォリオの予想収益は10銘柄のポートフォリオを38.10%上回った。なかでもBlackstone Mortgage Trustのアナリスト試算による上昇率が最も高く、81.23%だった。これらの数値は特定時点のスクリーニングと予測に基づくもので、実際のパフォーマンスは株価、配当、企業のキャッシュフローの変化に左右される。