世界の外国為替市場はリスク回避が主導する段階に入り、地政学的な紛争とエネルギー価格の急上昇が主要通貨の動向を再構築しています。
ドル指数は100を上回り、中東紛争の激化以来の反発を続けています。原油価格の上昇はインフレ期待を押し上げ、市場が世界の金利動向を再評価する要因となり、流動性と安全性を兼ね備えたドルなどの資産に資金が流入しています。
ユーロとポンドは圧力を受けており、リスクイベントの衝撃で非米ドル通貨全体が弱含む構図を反映しています。
豪ドルの動きは比較的複雑です。豪州中央銀行が25ベーシスポイントの利上げを行い4.1%としましたが、投票結果は5対4であり、政策の方向性に高い不確実性があることを示しています。市場は以前から強いタカ派予想を織り込んでおり、「好材料出尽くし」で為替が反落しました。
円は市場の焦点であり続けています。為替レートが160の水準に迫り、日本が市場介入する可能性が強まっていますが、高い原油価格の環境下で日本の貿易条件が悪化しており、円に対する圧力が続いています。
今週、FRB、欧州中央銀行、イングランド銀行を含む主要中央銀行が政策決定を発表する予定であり、市場の焦点は金利水準から政策の先行き指針や戦争の影響評価にシフトしています。