工業用品販売大手Fastenalは、2026年7〜9月期に利益と売上高がともに市場予想を上回りました。一方、決算発表当日の株価は一時下落した後に反発。データセンター建設や米国の製造業回帰に伴う需要が業績を支えるなか、株価は52.91ドルの買いポイントに近づいています。
7〜9月期のEPSは21%増
Fastenalが10月14日に発表した第3四半期決算では、1株当たり利益(EPS)が前年同期比21%増の35セントとなり、数年来で最も速い伸びを記録しました。純売上高は15.5%増の24億6,000万ドルで、いずれもアナリスト予想の平均を上回りました。第1四半期以降に獲得した契約と、価格設定の引き上げが業績を押し上げました。
決算発表当日、株価は一時最大8%下落したものの、その後持ち直し、終値では1%上昇しました。UBSのアナリストは顧客向けのコメントで、9月の日次売上高が弱かったことが、発表直後の株価下落につながった可能性を指摘しました。日次売上高の具体的な数値は示されておらず、短期的な需要の変化を判断する材料には限りがあります。
株価は52.91ドルの買いポイントまで約1%
2026年10月23日、米東部時間午後0時39分時点のFastenal株は52.34ドル。フラットベースの買いポイントである52.91ドルを約1%下回っていました。このチャートパターンは、少なくとも5週間にわたって横ばいで推移し、下落幅が15%以内に収まる形です。今回の調整期間は約10週間に及び、相対力指数(RS)ラインはレンジ内の高水準に上昇しました。これは同指標が以前より強含んでいることを示しますが、株価が買いポイントを上抜けることを保証するものではありません。
同時点でのIBD総合評価は99点満点中98点、所属業種グループの順位は197グループ中35位でした。こうした指標は個別銘柄や業種の相対的な動きを見る参考になりますが、会社の事業状況や市場需要そのものを判断するものではありません。
締め具から産業サプライチェーンへ事業を拡大
Fastenalはナットやボルトなどの締め具の販売から事業を始め、製造業や建設業などの産業市場へ販路を広げてきました。顧客の現場に設置する産業用自動販売機も、サプライチェーンサービスの一環として提供しています。
足元の成長を支える要因には、データセンター建設と米国での製造業回帰があります。いずれも工業用品の需要に結びつくものの、今回公表された業績情報では、それぞれが売上高の伸びにどの程度寄与したかは明らかにされていません。市場が確認できる材料は、7〜9月期の予想超え、9月の日次売上高の弱さ、そして株価がまだ52.91ドルを上回っていないことです。