フロリダ州の都市が退職生活のトップ3を占める
2026年版の退職都市ランキングによると、フロリダ州は引き続き退職者の人気エリアとして際立っている。オーランド市が2年連続でトップに立ち、続いてマイアミとタンパがランクイン。ローラーデールフォートは8位に位置している。
退職者に魅力的な税制と医療環境
ファイナンシャル分析会社WalletHubのシニアアナリスト、チップ・ルポ氏は、フロリダ州およびオーランド市は州所得税や相続税がなく税負担が軽いことが退職者にとって大きな魅力だと指摘。オーランドは老年医学分野の専門医数で全米21位、在宅医療機関数は第8位、老齢者向け医療の質も4位にランクされている。また、成人デイケアの費用は180都市中20位と比較的経済的な水準を保っている。
充実のレジャー施設が生活の質を支える
オーランドは音楽ホール、釣り施設、アートギャラリー、ボランティア活動など多彩なレジャー環境が整っており、退職都市として2位のエンターテインメント評価を得ている。これが高めの住宅価格や固定資産税、そしてハリケーンリスクという課題を補う形となっている。
米国の高齢化進展が退職地選定ニーズを高める
65歳以上が米国人口の約18%を占める中、65歳の成人は約20年の平均余命を持つ。退職後の生活の質や生活費、医療保障が一層重要視される状況だ。WalletHubの調査は、税制や医療環境に重きを置く点で、ワイオミング州やニューハンプシャー州、ミシガン州ミッドランドなどの特色を反映した他のランキングとは一線を画している。
退職地の選択には多角的な視点が必要
ルポ氏は、税負担の軽減、合理的な生活費、充実した医療施設を兼ね備えた都市を優先して検討すべきだと語る。加えて、地域のパートタイム就労機会や娯楽活動の豊富さも考慮するよう勧めている。住宅価格や不動産税は高いものの、フロリダの魅力は依然として強いと指摘された。
カリフォルニア州の都市は退職環境で後退傾向
ランキング下位にはカリフォルニア州の都市が6つ入り、最下位はストックトン市だった。高額な税負担や生活費、少ないレジャー施設、犯罪率の高さに加え、医療費の負担増やカバーの難しさがネガティブ要素とされた。
退職後の複数回の引越しが一般化
マサチューセッツ工科大学AgeLabのジョセフ・コフリン氏は、退職者が平均で5回ほど引越す傾向があると分析。居住スペースの縮小や介護施設への入居などが理由となっている。2025年のTransamerica調査では、退職者の3分の1以上が転居経験を持ち、その理由は親族との近接、生活費の節約、気候の改善や環境の向上に起因している。
試住を経てから移住判断を推奨
ルポ氏は移住を検討する退職者に対し、まず短期間の賃貸などで季節ごとの環境やオフシーズン・ピークシーズンの違いを体験することを勧める。「退休後すぐに引越すのではなく、試住して気候の適合性を確認することが望ましい。過度な暑さや湿度を避け、徐々に環境に慣れるのが安全だ」と強調した。
フロリダ以外でも選択肢あり、ミネアポリスとピッツバーグ
フロリダ州を選択肢に入れない退職者にとっては、第7位のミネアポリス市と第10位のピッツバーグ市が質の高い生活環境と医療保障を提供し、代替案となりうる。ルポ氏は特に「これら2都市は高い生活の質と利便性の高い医療サービスが特徴である」と述べている。