人工知能(AI)を使い、暗号資産業界に残る初期コードを改めて検査する動きが注目されている。従来の人手によるレビューで見落とされた可能性のある細部を探る取り組みで、ブロックチェーンの中核ルールが記述されたスマートコントラクトや基盤コードは、いったん実装されると、資産移転や権限管理、ユーザー資金の利用方法に長期的な影響を及ぼす可能性がある。
一方、現時点で公表されている情報には、使用されたAIツールの具体名や、特定されたプロジェクト、脆弱性、コード断片、確認済みのセキュリティー事案は含まれていない。確認できるのは技術的な検査手法が変化していることまでであり、特定の暗号資産プロジェクトに問題があると証明されたわけではない。AIが検出した異常についても、開発者やセキュリティー研究者、プロジェクト運営チームによる追加検証が必要となる。悪用可能な脆弱性なのか、設計上の欠陥なのか、それともコードの書式や実行ロジックの違いにすぎないのかを判断するには、実環境を踏まえた確認が欠かせない。
暗号資産の旧コードが新たな検査対象に
暗号資産業界には、初期段階から蓄積されてきた大量のコードがある。プロジェクトによっては、複数回のアップグレードやフォーク、機能拡張を経た後も、旧来のコードが取引検証、トークン発行、権限管理、資産管理に関わり続けている可能性がある。
人手によるレビューは通常、開発者の経験や既存の監査手順、既知の脆弱性データベースに依存する。これに対しAIは、異なるルールに基づいてコードを繰り返しスキャンし、複数のファイルやバージョンをまたぐロジックの関係を確認できるとされる。
ただし、AIだけでセキュリティー監査を完結できることを意味するわけではない。コード上の異常を評価するには、実際の実装環境、ブロックチェーン上の権限、関数の呼び出し条件、経済的なインセンティブを組み合わせて検討する必要がある。トレーダーや資産保有者にとって重要なのは、スキャンツールが示した問題の件数ではなく、それが実際に悪用できるのか、資金の安全性に影響するのか、さらにプロジェクト運営側が修正し、内容を公表しているのかという点だ。
市場スナップショットでは主要銘柄が下落
ページ上の市場スナップショットでは、Bitcoin(BTC)は80,467ドルで、24時間ベースで0.73%下落した。Ethereum(ETH)は2,576.76ドルで1.97%安、Solana(SOL)は108.78ドルで3.63%安、XRPは1.38ドルで3.64%安、Dogecoin(DOGE)は0.085ドルで2.94%安となっている。これらは記事ページに示された時点の価格と騰落率であり、AIによるコード検査との直接的な因果関係を示すものではない。
同じスナップショットでは、Toncoin(TON)が1.37ドルで0.48%上昇、TRON(TRX)が0.34ドルで0.54%上昇、Pepe(PEPE)が0.0000040ドルで5.59%上昇、Worldcoin(WLD)が0.42ドルで0.23%上昇した。一方、Render(RENDER)は1.53ドルで1.95%下落し、Verse(VERSE)は0.0000038ドルで1.58%下落している。これらの価格データだけで、コードの安全性や各プロジェクトのファンダメンタルズを判断することはできない。
2026年9月20日時点で、AIによる暗号資産の旧コード再点検は、技術的な監査手法の一つの動きとして位置付けられる。現時点では、具体的な脆弱性、影響を受けた企業、規制当局による確認は示されていない。今後の判断には、対象プロジェクトの特定、監査結果、修正履歴、そしてコード上の問題に対応する異常なオンチェーン活動が確認されるかどうかが関わる。