ビットコインのマイニング日収はZcashの約17倍
灰度の最新調査によれば、ビットコインのマイナーは1日あたり約3500万ドルの報酬を獲得しており、Zcashマイナーの約200万ドルを大きく上回る。これはビットコインのネットワーク規模と計算能力の圧倒的優位によるもので、依然として暗号資産マイニング市場の中心的存在である。
Zcashは単機性能と電力効率で優勢
灰度の調査責任者ザック・パンドル氏は、単一のマイニング機器あたりの収益はZcashがビットコインの約2倍であると指摘した。さらに電力消費あたりの収益を比較した場合、Zcashはビットコインの約4倍の収益性を示している。これにより、Zcashはエネルギー効率の面で明確な優位を持ち、場合によっては一部のAI演算や高性能クラウドサービスを上回る収益を生み出しているという。
ZEC価格の上昇がマイニング収益を押し上げる
Zcashのマイニング収益増加は、2026年9月4日にZEC価格が初めて1000ドルを突破し、現在は約1177ドルで推移していることが背景にある。この1週間で約15%の価格上昇となっており、高水準の価格がマイナーの参入を促し、2026年初以来、Zcashのネットワーク計算力はおよそ2.5倍に拡大している。
マイニング機器の違いが直接比較を困難に
ビットコインはSHA-256アルゴリズム採用の専用ASICマイナー、ZcashはEquihashアルゴリズムに最適化されたマイニング機器を用いるため、マイナーが即座に機器を切り替えて収益最大化を図ることは難しい。この技術的な差異が両者のマイニング効率の単純比較を制約している。
収益は純利益ではなく、運用コストも重要
灰度の調査はマイニング収入に焦点を当てており、電気代や機器減価償却、冷却および保守費用など運用コストは含まれていない。実際の利益率はマイニング施設の地理的条件や運営方針によって大きく変動するため、投資家や業界関係者は収益指標と併せてこれらのコスト要因を慎重に評価する必要がある。
灰度の分析は、主要なプライバシー重視型暗号資産のマイニング経済における特徴的な差異を浮き彫りにした。ビットコインは全体スケールでの優越性を保つ一方、Zcashは単位機器および電力効率で優れた収益性を示している。業界参加者にとっては、これら多面的な要素を踏まえた包括的なコスト・収益評価が今後の意思決定に不可欠となるだろう。